私のボランティアNO98 広瀬寿武
(経験したくない経験)
ボランティアと無関係な事件だが、この出来事が起きたのはJO’Cのボランティア(毎週水曜日)に行く前日の深夜。前週のミーティングでスケジュール内容が決定され、私も責任を持ってその一部を担当する事になっていたが、突然降りかかった「事件」の為に行けなくなりJO’Cでは予定の変更、取り止めを含め混乱をした。
「事件」とは。
我が家に「泥棒」と言うのか「盗賊」と言うのか、なに人かが侵入して被害にあった。
被害、盗まれた物:妻のハンドバッグとその内容物(主なものは財布)現金。
財布の中身は重要な物ばかり。B/Kカード、免許証等と多くのカード
類。勤務事務所の必要キー及びカード。重要ノート等々。
私の財布と現金(免許証、B/Kカード、医療カード、種種のメンバーカード等々)私と妻の携帯、2個。
その経過。
妻が勤務よりの帰宅時間、夕方5.30分ごろ。ハンドバッグを所定の場所に置く。
一目では分かり難い場所。
私は財布から妻に渡すべきレシートを取り出した後、所定の場所へ。見難い場所と思ってその置き場所に決めていた。
携帯は2個とも台所のカウンターの上。何の警戒も無く、ベルが鳴ると即、対応出来る様に、何時も同じ場所。
妻は着替えの後、夕食の仕度。私はダイニングでTV。壁の陰になるが声で話が聞こえる範囲内で日常の行動。
7.00〜8.00ワインと夕食をしながらTV. 8.00頃、玄関の扉が激しくノックされちょっと警戒しながら(何故なら、玄関正面にはカメラ内臓のインターホンが有るのにノック)
妻がドアーを開ける。小柄の若い男を確認「何ですか?」「パンとミルクのデリバーは要らないか?」「どんな品物か?見本は?パンフレットは?」「持っていない」
私が「要らない!」と断ると「そそくさっと」姿を消した。
「変な奴」「何かおかしい、品物の説明もしないなんて、それに夜に来るなんて」
こんな程度の、話題にならない疑問。ワインをもう一杯の後、片付け。
早寝早起きの私は9.30に二階のベッドルームへ。
妻はTVを見ながら「うたた寝」(何の番組を見ていたか覚えていない程度の眠り)
妻:11.00寝る前の点検と愛猫の所在を確認、引っ越して来て、まだ2ヶ月。それでも最近は自分(猫)の安心する場所が確定していたのにその場所に居ない。1階〜2階と探し回ったが見当たらないので、良い夢心地の私を揺り起こす。
当然機嫌が悪い「何処かに居るよ!」我が家の愛猫は見知らぬ人を見ると、気配を感じると、忍術、雲隠れの術で姿を隠す。だが、その内にひょっこり姿を現し、体を擦り付けてくる。このときに「見知らぬ人間」が居たとは全く気が付いていない飼い主に何かシグナルを送って居たのかも知れなかったが。
妻「私のハンドバッグ、知らない?何処にも無いのよ」「違う場所に置いたのでは?」
約20分探し回っている内に「俺の財布は?ここに置いてあったが触ったか?」
「私の携帯が無い?」「俺の携帯も?」猫はそっちのけで、ハンドバッグ、財布、携帯を探し回るが、盗まれたとは想像もしていないので、お互いを詰り合い、苛立つ。
「携帯を呼んでみたら?」「そうだよ!」2人の携帯に繋がるがベルの音が鳴っているのに場所は確認出来ない。留守番電話の声が返ってくる。
「おかしい?」「変だよ?」「何時もの場所に置いたハンドバッグ、財布が見当たらない」
やっと盗難の現実を理解したのが深夜12.00.車で2分の所にあるポリスに行く12.10分。
「レポートは後でも良いからB/Kカード等のキャンセルを至急にしろ」
深夜12.30分過ぎに、老人性健忘症を補助する為に記帳してあった我が家の重要事項(パスポート、B/K番号、等々)ノートを引っ張り出してキャンセルの格闘を始め、何とか完了が1.00過ぎ。それから「何時?どうして?何処から入ってどうやって出て行ったの?」
家中のドアー、窓等の鍵、破損場所の有無を慎重に恐々と点検。全く完璧な状態に大きな疑問と恐怖が沸いた。鍵の掛け忘れ、破損箇所が有れば納得するのだが「どう言う事だ」
「誰か家の中に居て知らない間に盗んで出て行ったのか?何処から?」
盗まれた時間帯は妻の帰宅後、紛失が気付くまでの約5時間。我々が家の中で通常に行動している間。
眠れないまま一日の時間の経過を追ってみた。
昼12.30、私、帰宅、昼食、会報編集の為に二階でPCに向かう。
「あっ!2.00〜3.00まで一階中庭のガラス戸を開けたままにしてあった。人が忍び込むチャンスはこの1時間か?」隣にアパートが在り、その通路から塀越しに中庭と台所、食堂の一部が良く見えるので日中でもブラインドを半分閉めて置くのが通常。
歯医者の予約3.30〜4.30.帰宅5.00.中庭に面するブラインドを開け、ロックをはずして猫を中庭に出し、共に過ごす時間20分程度。後はロック後ブラインドを下ろす。
妻のハンドバッグが盗まれたのだから妻が帰宅後の犯行は確実。
忍び込んだ盗賊が我が家の何処かに隠れていた事になる。
「猫は知っていた」推理小説のようなミステリーな出来事だと悠長な笑い事ではない。
内心、恐怖とおぞましい現実に妻の心境は慄いていた。だが、しかし、出入りの形跡がないとは不思議な事だ。やらかした盗賊に聞いてみたい。
後日談だが「侵入者と出会わなくて良かったよ。面と会ったらどうなっていたか?」
盗難にあった後の諸事項は煩雑そのもの。不便な生活を余儀無くせざるを得ない数週間。
2日後、妻のハンドバッグ内の一部がジュンダラップで、三日置いてハンドバッグ財布の残骸がロッキンハム近辺で(勤務所の身分証明があったのでポリスが確認)
さらに数日して私の携帯がジュンダラップで。これらはポリスからの連絡。
我が家の中庭は表通りからは全く分からない、中庭の戸が開いている1時間の間に忍び込める人間の範囲は想像出来るが、確証は無い。南と北の遥か離れたポリスからの連絡に
犯人の作為的な行動が想像されるが?経験したくない経験は突如として起こる。
この2週間気持ちに余裕の無いボランティア行為で迷惑を掛けたのも事実。
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