私のボランティアNO96 広瀬寿武
(何がボランティアよ!)
私が週2〜3回行っている「ボランティア」の意味を辞書で引いてみると、、、。
進んで、或いは買って出る、自発的な、そして篤志な、慈善心の持ち主、等々、何か私とは掛け離れた存在に有る意味が並ぶが、そんな仰々しい行為なのかと疑問にすら思う。
自身の生活態度を思っても、そんなイメージは更々無い。
妻は朝8時半に家を出て働きに行く。帰宅は5時半を過ぎる。帰宅途中で夕飯の買い物をすれば6時を過ぎる。
で、私は何をしているかと言えば、適当に遊んでいるか、ボランティアに出向く。その他何もしないのが私だと威張っている感じ。
早朝から私の「飯」の仕度をして、化粧の出来と時間を気にしながら大急ぎで車庫を後にする。
運転台から見える顔は、乙に澄ましてはいるが、間違えなく家に帰ってくる。
妻が帰って来ないなんてことを考えた事もない私は、腹を減らしながら何もしないで妻の帰りを待つ。
買い物袋を抱え、着替えもそこそこに、台所へ急ぐ。
「晩飯は何時だ!」
「急いでするから、何か飲む?ワイン?」仕事に疲れている妻が、私の機嫌を取るように。
妻の心の中を覗いて見る。
「何がボランティアよ!」
「お腹が空いたら手伝ってよ!」
「働いているのは私よ!」
「私は貴方のボランティアをしているのに!貴方は私のボランティアをする心を持たないの!」
「ボランティアって、その優しい気持ち、心が基本ではないの?」
「貴方のボランティアって、何なのよ?女房に対して献身的な優しさも無いようじゃ、嘘物ね!」
妻が本当に思っているかどうかは分からない。だが、私が妻の立場になれば、きっと言うに違いない。
「何がボランティアよ!」
「偉そうに!」
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