私のボランティアNO80    広瀬寿武
    (過ぎた歳月)
NO 80 ! 
最初に書いたのは2001年の4月。7年が過ぎた。
その2年程前からボランティアらしきものを体験していた
ので、ボランティアの年数は9年を越しもうじき10年。
この年数を振り返ると、いい加減な私が良くぞこんなに長
く続いたものだと、一寸驚きを感じる。
3年も続いた時に「俺のボランティアも3年になる」と言
ったら、或る日本婦人に「たった3年位でボランティアを
しているなんて言えないわよ」と嫌味を言われたが、私に
してみれば3年続くなんて偉業の部類に入るのだ。
それが今や、9年上、書いてもNO80。
ホームページの大家さん、デューク氏に「続ける気力が大
切だ。言うは易いが、なかなか続かないのが一般的だ」と
煽てられた事にも原因するが、ボランティアの内容が私の
我侭さ、いい加減さを戒める厳しさに有った様な気がする。
月一度程度のお出かけ位の気楽さをと思って参加したのだ
が、講習時からの嫌な予感が的中して、身を引くタイミン
グを逸してしまった。
毎週毎週、基本的には週2~3日間。
がん患者のドライバーを上手く乗せられ引き受けたのは良
いが、早朝から夕暮れまで、時には他のボランティアも含
め週5日の勤務?も有った。
患者、病気の人が待っている、その責任を課せられる様な、
そして頼りにされる医療系のボランティアの厳しさに、
私の我侭は通用しない現状。
週一回の盲人の世話が加わり、時には盲導犬に関する仕事
も入る。
既に72歳、今週「ああやっと終わった」と思ったら又、
直ぐ次の週がやって来て、一週間を早く感じる年代。
ボランティア日、我侭を通り越し、面倒くさいと思いなが
らも、この厳しさが身に付いてしまったのか、余り苦しさ
や嫌さによる倦怠感は無く出掛ける。
10年に近いボランティアを続けて来た事が、私の日常の習
慣になってしまったのか。
「私のボランティア」記も7年上、もし書いていなければ
記憶、思い、思考も煙と消え、読み返して反省する資料も
無い。
その時その時の体感と感情を活字にする、そして活字に
する原因が無ければ何が存在しただろうか。
7年と10年の歳月に原因と結果を思う。
振り返って思いを馳せても年月の長さに実感は湧かないが、
これからの10年先を思えば、私は82歳。
凄く長い先に思える。
「そこまで生き長らえるのか?」と誰かが言った。私にも
そんな自信はない。でも、ボランティアの仲間には80 歳以
上が沢山いる。そして元気だ。その活力を貰いながら、振り
返った10年より、明日からの1年に。
何時まで続くだろうか、気力と体力。


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