私のボランティアNO43
(居心地の良さ) 広瀬寿武
4月中旬、新築に転移をした.引っ越しをするにも年齢制限が有る.
70歳ですることではないとつくづく思う.その前後の途轍もない煩雑、
繁雑さに、心身共に疲れはてた.半月が過ぎても未だ荷物の山の中で食し
寝起きをしている.
目覚めると「ああ、かたずけなければ」と思いながらボランティアに出か
ける.女房の「家の中をかたずけてよ!」と叫ぶ声から逃げる、都合の良
い場所.
ボランティアが、かたずけより簡単で楽だと甘く比較してではない.
週3日間の医療系のボランティア、人々の心身の変化に自分を対応させる
緊張感を欠いたら事故のもと.だが、失敗をしながら学んだ経験が日々の
ボランティアを助けてくれ、頭の中での組み立てや、即座の行動を円滑にする.
見ただけで何処から手を付けて良いのやら、頭の痛くなる荷物の山を整理
するアイデアなんか湧いて来ないと同時に、嫌気だけが先行する.
そこで経験の新鮮さが何方を選ぶかの条件になる.
O'Cでは私自身の経験の意識も必要だが、何よりもメンバ−達の方が
私の経験のバリュウを計って、心を寄せてくれる.
荷物やゴミの山の中に居るより楽しく、居心地が良い.
MCSでの月一回行なうBirthday party(30〜 40人)の セレモニィは私
の担当.85〜96歳位までの老人が集まり、私の司会とentertainmentを
期待するので、黒服に蝶ネクタイで張り切る.
老齢でほろ酔いのはしゃぎは、楽しい時間.居心地は最高!
ABGのキャディ、一挙一動に細心の注意と気遣い、緊張の連続、私より体格
体重が遙に勝るMの腕を取り、ゴルフバック(使いもしないのにfull set)
を引く我が貧弱な体力.それでも私のコ−チよろしく、時には「Two On」
したり「Two Putt」で「IN!」苦労はたちまち嬉しさだけの時間に変わる.
盲目、片耳難聴のMと心身共に融合し、本当は絶対に理解出来ない盲目の
世界に迷い込む.
「これで良いのだ」と思う瞬間に居心地の良さを覚える.
だが、家に踏み込んだ瞬間、目の中に飛び込む「あの山」.
一日の勤務から帰って来た妻も同じ思いをするだろうと、私なりに「片づ
けの真似事」を始める.
「なかなか片づかないわね」と私の甲斐甲斐しい?姿を見て妻は上機嫌.
「家も居心地が良いわい」腹の中で収まりを付ける.
O’C 精神障害者(精神病患者)と認定された人達をサポ−トする
センタ−(法人組織)
MCS 病院、老人ホ−ム、Child Care、 Retirement Home等々を経営運
営するMercy Care Community Servic(法人組織)
ABGWA 西豪州の盲人(約3500人が加盟)をあらゆる面から
サポ−トする法人.Association for the Blind of WA
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