第14回:2月の甘い香り
青色の陶器を使用して補色関係にある黄色い花を際立たせた物。季節感を合わせて蝋梅と水仙を入れ、私の好きな花グロリオーサを入れた
「Happy Valentines」の文字を目にするこの季節、皆様いかがお過ごしですか。日本では女性から男性に愛を込めてチョコレートを渡す習慣がありますが、オーストラリアではその逆で男性から女性に花束などのプレゼントを贈ります。私が以前...
第13回:お正月の花
しだれ柳、ダリアと南天を大きく円を描くようにお正月の花をいけた物
明けましておめでとうございます。今年も花のある生活のコラムをどうぞ宜しくお願い致します。
お正月のいけばなは、祝い事の花の代表です。伝統的な松や梅や竹を使う点にこだわる必要はないと思いますが、知識として知っておいた方が良いことは、葉先が勢い良く上を向いている常緑樹の松や、寿命が大変長く寒い季節に真っ...
第12回:花をいかす
お稽古を始めて2年半の生徒さんの作品。水仙だけのシンプルな物
こんにちは。いけばな講師をしていますYoshimiです。
ジャカランダの花が咲き、街には紫の絨毯(じゅうたん)が敷き詰められたような風景が広がる、この街の風物詩とも言える良い季節となりました。
今月のテーマは「花をいかす」ことについてです。花をいかすということは、自然の美と、それをいけた人の感性で人の心...
第11回:花一輪 チューリップ
葉物をまとめて入れて、花が蕾であれば外側1枚を開いてあげると個性的なデザインになる
こんにちは。いけなば講師をしていますYoshimiです。本コラムの連載を書き始めて今回で11回目となりました。私自身が花と共に季節の移り変わりを楽しませて頂き、オーストラリア原生植物の知識や、花への感心がより深くなっていることは、日豪プレスのご愛読者様のお陰だと感謝してい...
第10回:いけばなにおける 線の美しさ
オクラレルカ、ファーンレースで意識的に線を作り空間を大らかに表現し、葉牡丹をポイントに入れる
こんにちは。いけばな講師をしていますYoshimiです。色鮮やかな花が咲き出して街路樹を彩り始めました。春が来たと実感し、暖かな日差しを感じるシドニーの10月です。今月は、いけばなの三要素「L(Line/線)・M(Mass/塊)・C(Color/色)」の...
第9回:春の便り
オーストラリアの国花であるゴールデン・ワトル(同国では700種類以上ある)と季節の花アネモネ
春の訪れを告げるように、小さな黄金色の花が一斉に咲き始め、季節の華やぎを感じさせてくれるようになりました。こんにちは、いけばな講師をしていますYoshimiです。
日本でミモザアカシアの愛称で知られるゴールデン・ワトルは、オーストラリアの国花です。紙幣や切手の図柄であったり、...
第8回:Tsubo つぼ
アブラドウダンを大木に釘打ちし固定させ、グロリオーサをあしらう
こんにちは。いけばな講師をしていますYoshimiです。皆さん、つぼを使っていけばなをされたことはありますか。私は先日、久しぶりに帰省した実家で埃を被った幾つかのつぼを見つけました。ただ床の間の端っこに飾ってあったり、納戸に置いてあるだけに過ぎないつぼです。そもそもつぼとはどのような形状の物をいう...
第7回:ガラス花器にいける
ベア・グラスを花瓶に入れて、季節の花、葉牡丹(ケール)とカンパニュラ添えてみる
こんにちは。生け花講師をしていますYoshimiです。生け花を仕事にしていると、何気なくガラスの花器に花をいけることは、とても難しいものだと構えてしまいます。透明のガラスを花器にして花を入れるには、たくさんのルールが必要になってくるからです。例えば、内部が透けて見える特性を生かさ...
第6回:木枯らし、枯れ物
パームの枯れ葉を使用して、柔らかい曲線を作り同色の花を合わせ、ピンポイントに新鮮な緑の花を合わせている
こんにちは。生け花講師をしていますYoshimiです。
スズカケの木の葉も、みずみずしく茂っていた夏とは変わり、乾いた音を立てて、冷たい風と共に舞い落ちて見られるようになりました。日差しが強いシドニーですので、枯れた葉はこの地には似合わないように思えますが、...
第5回:花をどこに生ける?
水源をピックで取り、シュロ、ジャスミンの葉、ガーベラを軽快に入れる
こんにちは。生け花講師をしていますYoshimiです。
南半球のシドニーでは街路樹が色付き始め、秋の装いが感じられます。現在、2年に一度の芸術の祭典ビエンナーレが開催中です。国際的なアートを見ながら、平凡な私でも、こうしたすばらしい世界にどうしたら近付けるかを考えてみました。意外にもそのヒン...