花のある生活 ─ flower in life ─ 第34回
黄金に輝くもの
黄金柏を立ち上がらせるために、剣山は使用しないで花器の内壁に余った細枝で横一文字に技巧を施して花留めとしています
少しずつ木々の葉が黄葉してゆく季節。四季のある国で生活させて頂けるのはありがたいと思います。秋になると昼夜の気温の差によって、木々の葉は緑から黄色へそして赤へと変わっていきます。まるで葉っぱの役割を...
花のある生活 ─ flower in life ─ 第33回静かな心で
金糸のような竹先が、細く長く上へ上へと伸びています。現代的なガラス花器に縁起の良い大王松、蛇の目松と松づくしでいけています
私の心には「いけばなは手習いだから」という恩師の言葉が刻みこまれています。花いけをしていて形が決まらず迷った時には、「何とかしようと思わないと」とも言われました。途方に暮れると両手に花を持ってし...
花のある生活 ─ flower in life ─ 第32回光陰矢の如し
黒花器の白い足元がはぜた白い実と響き合います。先端近くの1本の軽い曲線が作品に少しの色気を足しています
1、2、3月は日々が早く過ぎると思いませんか。お正月から3月まではやることが多いのに思うように進まないことも多く、あっという間に過ぎてしまうことを調子よく表現した、「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」はその通...
花のある生活 ─ flower in life ─ 第31回喜びは末広がりに
末広がりを感じるよう扇型に広げて生けています。高麗青磁壺には南天の実をふんだんに使用し、今年1年の魔除けを祈願しています
明けましておめでとうございます。気持ちも新たに2021年を迎えられる喜びを、いけばなを通してお伝えしていけたらと思います。お正月といえば松竹梅に紅白のお水引きを掛け、縁起の良い草花に願いを込...
輝く花 太陽のように
丈の長い葉で空間を大きく取り込みます。アラベスク模様の花器に向日葵と、真珠のようなシンフォリカルポスを元気よく入れました
こんにちは。いけばな講師をしています、Yoshimiです。夏の盛りから晩夏にかけて太陽のような大輪の花を咲かせる植物と言えば、そう、向日葵(ひまわり)です。英語を始めフランス語、ドイツ語などのヨーロッパの言語にも太陽を表す言葉が入っていることか...
第27回:花の女王様
硬めの木の皮を集めてワイヤーでセッティングしてから、淡雪手毬というダリアを飾っています。ダリアの種類は名前もユニークで楽しめます
こんにちは。いけばな講師をしています、Yoshimiです。夏から秋にかけて私が花市場で魅了される花と言えばダリアです。けれど茎がシャクシャクとセロリのような、しかも中が空洞になっているので、投げ入れるいけばなに対しては撓(た)めも効きづ...
第26回:Foi D’amour 花への愛
赤を全面に使い、ドライのアガパンサスに赤く着色したものと、中心にはホットなチリ(唐辛子)を花材に加えアクセントを付けています
こんにちは。いけなば講師をしています、Yoshimiです。2月14日が近付くと、フラワー・ショップの店先が赤一色に変わります。そう、バレンタインの季節です。日本にいると煌(きらび)やかなチョコレートが売り出...