労働・雇用法弁護士 勝田順子の
職場にまつわる法律の話
第16回 カジュアル従業員の勤務形態の特徴と留意点
カジュアル従業員は、雇用主が従業員に対して時間にフレキシブルな勤務を要求できること、解雇するのに通知期間は必要ないこと、有給休暇を付与する必要がないことなどから、コスト削減になり不当解雇のリスクを負わない雇用形態として豪州の労働市場でも重宝されています。5人に1人の被雇用者はカジュアル労...
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職場にまつわる法律の話
第15回 フェア・ワーク法 と モダン・アワード
労働条件の最低水準を定めるものとして、フェア・ワーク法(Fair Work Act 2009)やモダン・アワードがありますが、この2つを曖昧に理解されていることが多いようです。
フェア・ワーク法は労使関係を規律する総合的な連邦法で、NESといわれるほぼ全ての労働者に適用される労働条件の最低...
労働・雇用法弁護士 勝田順子の
職場にまつわる法律の話
第14回 守秘義務は守られていますか?
今日のビジネスにとって、機密情報と位置付けられる情報は、最重要とも言えるビジネスの資産です。その中でも顧客情報は価値がある故に、元従業員が離職後にそれらの情報を使って新たな競業ビジネスを始めることも少なくありません。外部に漏えいしたり、元従業員が利用したりしないように雇用契約書の中に守秘義務規定を盛...
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職場にまつわる法律の話
第13回 解雇につながるパフォーマンス・レビューとは
4月に入り新年度が始まり、多くの日系企業ではパフォーマンス・レビューを実施します。これを行う目的には、悪いパフォーマンスについて指摘をする、改善策を考える、または後に解雇する時の議事録の役割も含まれており、悪いパフォーマンスを理由に解雇するためのファースト・ステップとも考えられます。法...
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第12回 労働基準(NES)の10項目について
オーストラリアで人材を雇用する場合において、注意しなければならないのが、連邦法であるフェア・ワーク法(Fair Work Act 2009)という法律です。この法律は、雇用労働に関する総合的な法律と位置づけられており、雇用の際に遵守しなければならない事柄につき、まとめてあります。労働党によっ...
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第10回 派遣社員の最低労働条件を守るのは、誰か?
豪州の企業では、派遣社員の労働力を利用することは一般的です。警備員やイベント・スタッフ、清掃員などは、多くが人材会社から派遣される労働者で成り立っていると言われています。また、事務職を派遣で賄っている企業も多いでしょう。派遣社員を利用する利点の1つには、社員の直接雇用によって発生し得る企...
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第10回 解雇までの手続きも慎重に
2014年9月、フェアワークコミッションは、141回に上る経費の不正計上を行っていた社員を解雇したIBMオーストラリア(IBM社)に対し、この解雇は不当解雇であり、解雇無効と解雇日に遡って現在までの給与を支払えという命令を出しました。IMB社で17年間勤務するITプロジェクトマネージャーのCamille...
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職場にまつわる法律の話
第9回 職場のセクハラ訴訟事情
2014年8月12日、VIC州最高裁が、職場でのセクハラの損害賠償命令としては異例と言える50万ドル(約4,500万円)の支払いを雇用主と加害者の従業員に命じる判決を出しました。賠償額の大きさもさることながら、加害者が個人的に手配したホテルで起きたセクハラ行為の責任を雇用主が問われたことも特記すべき点です。...
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職場にまつわる法律の話
第8回 2014/15新会計年度。2014年7月1日から適用された知っておきたい雇用に関する数字
7月から新しい会計年度になり、新たな数字が適用されています。今回は雇用にまつわる数字を紹介しますので、皆さんの会社運営の参考にしてみてください。
1. 最低賃金
最低賃金(年金積立金を含まない)
13/14会計年度
14/15会計年...