意外と分かりにくい「申告対象となる収入」
実際にお金を得ている、もしくはお金のやり取りをしているが、税金上どうすれば良いか分からない収入があると思います。その中には、ビジネスとして扱う場合とそうではない収益活動があり、ビジネス申告対象かどうかは「継続性」「収益を得ようとする意志」「金額」「やり方」で決まります。これには「ATO(Australian Taxation Office)」の明確な判...
ビジネス・ネームとは何か
「ビジネス・ネーム」という言葉を聞いたことがありますか。また、これからビジネスを始めようとしている人はそれが何であるのか、自分に必要なのかと思われるでしょう。
ビジネス・ネームというのはビジネスをする際、個人事業主(Sole Trader)は自分の名前、会社であれば会社名以外の名前で営業する時に必要なものです。ビジネス・ネームを取得しても、何か権利が与えられるわけでも...
タックスリターンの経費を別の角度から見てみよう
経費というのは「課税(税金が掛かる)収入にぶつける」が原則です。経費というのは「これはOK」「これはダメ」というものもあるのですが、多くは原則グレーです。つまり白か黒だけではありません。
何が経費となるかよりも、どのような状況、何のためにという大義名分が大きな要素となります。これは大義名分によって課税収入のためであるか、ないかを考える必要があるか...
税金における公平性
今月号では税金の公平性について考えてみましょう。何をもって「公平」と言うのでしょうか。税金を公平に課税するために、「売る側に課せば良い」「稼いだ者に課せば良い」「何歳以上に課せば良い」などいろいろな課税方法が考えられます。一番簡単な公平性は「一律○○ドル」ですが、これでは貧困層と富裕層が一緒の金額になり、負担割合としては公平とは言えません。
税金の公平性には、以下のようにい...
税金とは何なのか
タックス・リターンの“タックス”(税金)とは、そもそも何なのでしょう。今まで税金を知らない成人がいるとは思ってもいませんでしたが、意外と多いことが分かりました。
税金は国が徴収するお金です。税金は国を支えるのに必要な物で、道路、橋、公共施設の建設及び管理、公共交通、公立学校、医療、警察、消防、ごみ収集、その他公共サービス、ファミリー・タックス・ベネフィット(子ども手当)、セン...
Gross IncomeとNet Income
今回は、「総収入(Gross Income)」と税金を天引きされた後の「手取り(Net Income)」について考えてみましょう。よく年収10万ドル、100万ドルですごいなあ、と感心することがあると思います。しかし、この年収は税金を払う前の金額です。税金を引いたものは「手取り額」として銀行に入ります。
実際、年収が10万ドルの人は税金を引かれた金...
忘れてはいけない「仕事の経費以外の経費計上項目」
仕事に関する経費以外にもタックス・リターンで経費計上できるものがあります。今回はそれらを以下に紹介します。
タックス・リターン費用
いつ支払ったかによっては、前年度のタックス・リターン費用だけではない経費も含まれます。例えば2018年タックス・リターンを申告する際は、2017年7月から18年6月の間に会計士に払ったタックス・リターン費用が該当...
もらえる可能性のある政府手当
「センターリンク」は、オーストラリアで暮らす人であれば一度は聞いたことがあるであろう政府機関で、失業手当など政府手当を管轄する部署です。市民権や永住ビザの保持者はさまざまな手当をそこでもらえる可能性があります。
オーストラリアは中負担、中福祉の国と言え、自分の税金が手当に使われるのを快く思わない人もいたり、こうした手当が日本より厚いところに魅力を感じる人など捉え方...
税務会計士を選ぶ際、気を付けるべきこと
公認会計士(以下、会計士)には種類があります。監査、会社の経理、税務、倒産処理などさまざまな分野の会計士がいます。同じ氷上のスポーツでもアイス・ホッケー、フィギュア・スケート、スピード・スケートなどがあるのと同じです。そして、税金に関する税務を担当するのが税務会計士です。
税務会計士と言っても会計士資格がなく、登録税理士(以下、税理士)資格しかない事務所...
タックス・リターンの申告義務があるのは、どんな場合か?
今年もタックス・リターン申告が始まります。タックス・リターンは日本での確定申告に当たり、1年間の収入を国に報告する義務がある制度です。
まず、どのような人がタックス・リターン申告の義務があるのでしょうか。簡単に言うとタックス・ファイル・ナンバーを持っている人全員です。ただ、厳密には専業主婦など申告義務のない人は申告義務なしの届け出のみで十...