新型コロナウイルス不況への経済刺激策
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による豪州経済への影響は深刻です。解雇、無給休暇、ビジネスの倒産、スーパーアニュエーション(以下、スーパー)の残高の激減など直接的、間接的にも悪影響が出ています。特に観光、留学、ホスピタリティー業に関わる人が多い日本人には深刻な問題です。この不況に対する経済刺激策として、2020年3月12日に連邦政府、州政府もい...
不動産投資と「ネガティブ・ギアリング」③
インカム・ゲインを目的とするという考え方
賃貸不動産投資には、ローン残高が減ることで支払い利息が減ったり、ローンを完済し賃貸不動産から利益を得られるようになった場合に、投資収入を得られるという大きなメリットがあります。総節税分と総支払利息、賃貸不動産から利益を得られるようになってからの総利益を考え、後者が結果的に多ければ、売却益(キャピタル・ゲイン)が...
不動産投資と「ネガティブ・ギアリング」②
ブリスベン在住の在豪日本人Aさん(42歳、永住ビザ)の、賃貸不動産によるネガティブ・ギアリングの例を見てみましょう。
年収8万ドル(雇用)
仕事のための経費なし
銀行で50万ドルのローンを組み、50万ドルのアパートメントを購入、賃貸に出す
賃貸収入:週450ドルで年間2万3,400ドル
ローン年間利息:4%で2万ドル
レート、賃貸不動産にかかる費用...
不動産投資と「ネガティブ・ギアリング」
投資に興味のある人なら聞き覚えのあるネガティブ・ギアリング(Negative Gearing)という言葉。特に不動産関係で聞くことが多いと思いますが、本来は不動産に限らず投資全般に使う言葉です。先の選挙では、ネガティブ・ギアリングによる節税に制限額を付けるとか、できないようにするとかという話が出て話題になりました。将来的にまた、この制度変更案は復活するか...
賃貸不動産の税金、タックス・リターン①
まだまだ不動産投資は人気ですが、投資用不動産を購入するには、それに伴う義務を分かっていないといけません。不動産を貸し出した際の税金上の注意事項を2回にわたって見てみましょう。
まず、家やマンションなどの不動産を貸し出して得るレント(賃料)は立派な収入ですので、仕事の収入や投資収入、ビジネス収入と同様に申告義務があります。そして不動産収入を得るために費やし...
タックス・リターンでよくある勘違い②
タックス・リターンには時効がある
当然ですが、そんなことはありません。申告義務は一生消えません。タックス・ファイル・ナンバーがある限り、毎年最低でも申告義務なしの届け出が必要となります。
未申告は罰金の対象になるのはもちろんですが、ファミリー・タックス・ベネフィットを受給している人は、支払いが止まります。
結婚していないなら配偶者欄は記入しなくても良い
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タックス・リターンでよくある勘違い①
プライベート健康保険を掛けていればメディケア税がなくなる
「メディバンク」や「BUPA」などプライベート健康保険の加入者は「Medicare Levy SURCHARGE」という高所得者または高所得世帯にのみ課税される追加のメディケア税は回避できますが、普通のメディケア税は回避できません。ちなみに、プライベート健康保険がタックス・リターンに関係するのは永住...
タックス・リターン申告は急がない方が良い――特に今年は
2019年度のタックス・リターン申告が始まりました。タックス・リターンがよく分からない、収入の把握に自信がない人には、7・8月の早い時期での申告をお勧めしていません。8月ごろになると登録税理士が、ATO(豪州国税局)に報告された収入情報にアクセスできるようになり、詳細の入手・照合が可能になります。これにより忘れている収入などの申告漏れを防...
個人事業主、Uber事業者などのABNとタックス・リターン ②
ブックキーピング
個人事業主やフリーランス、Uber事業者はタックス・リターンのために何をすれば良いか。それは、ABN(Australian Business Number)で稼いだ収入及びその経費の記録を、会計年度(7月から翌年6月)ごとに作ることです。
雇われている場合、幾ら稼いだかは会社が教えてくれます。しかし、ABNで収入...
個人事業主、Uber事業者などのABNとタックス・リターン ①
ABNで働く――ABNって何?
ABN(Australian Business Number)とは、オーストラリアで個人事業主としてビジネスをする際や、副業でビジネスをする場合に取得が義務付けられている番号です。今、流行の「Uber Taxi」や「Deliveroo」などを行う場合もABNの取得が必要となります。
また、最近ではブ...