第72回 ナデシコ
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
地元紙に取り上げられた記事と、海外を共に転戦してきたという日の丸の前でポーズを取る志方英香(本人提供)
当連載では、長らくQLD州のローカル・サッカーに目を配ってきた。多くの日本人選手が、BPL(州2部)のほとんど、幾つかのNPLQ(州1部)のチームにも所属している。日本人選手のプレゼンスの増加は、献身的な日本人選手へ...
第71回 動向
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
3年前のW杯最終予選オマーン戦のサッカルーズ。ケーヒル、シュワルツァー、ホルマンの姿が見える(FFA提供)
前回取り上げたAリーグきってのレジェンド、アーチー・トンプソンの移籍先が決まったとの報道があった。前回のコラムで「愛するクラブを去った時の涙から見て、他のAリーグ・クラブでプレーすることを潔しとしないのではないか」と...
第71回 目移り
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ローカル・リーグの選手と共に写真に写る現役時代のシェーン・ステファヌット(左から3番目)(Photo: 筆者撮影)
Aリーグ終了と共にローカル・サッカーに足を運ぶ頻度が上がるのは毎年の常。先月、ブリスベン・プレミア・リーグ(BPL)のカパラバ所属の平山裕二(25)について書いた。そのカパラバに、もう1人興味深い選手がいる...
第70回 節目
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
人生七十古来稀なり。唐代の“詩聖”杜甫が吟じた詩の一節から、70歳の誕生日を古くから「古稀」と呼びならわして祝う。当連載も足掛け6年弱を経て、ようやく「古稀」を迎えた。しかし、周りを見回すと連載回数で更に上を行く長寿連載が頑張っている。当コラムも、次は77回の「喜寿」、その次の「傘寿」とコツコツと積み上げていきたい。
こんな書...
第70回 遮二無二
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ピッチでの頑張りがチームメイトからの信頼につながった(写真:Go Zamurai)
Aリーグのシーズン終了と同時に足が遠のいていたローカル・サッカーの熱戦をのぞきに行った。今回のお目当ては、豪州3部相当のブリスベン・プレミア・リーグ(BPL)の名門キャパラバ・ブルドッグスに所属する平山裕二(25)。
今季で豪州3季目を...
第69回 ドラマティック
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ロアを率いたジョン・アロイジは、確かな手腕を見せたがタイトルにはわずかに及ばず(写真:Nino Lo Giuduce)
Aリーグ・ファイナルがたけなわだ。この原稿の執筆時点で、今季の残りは5月1日のグランド・ファイナル(GF)だけとなった。それにしても、最後まで大混戦だったレギュラー・シーズンに続いて、ファイナル...
第69回 美学
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ロアの黄金期を支え続けたブロイシュの経験がファイナルの修羅場で生かされる(写真:NinoLo Giudice)
Aリーグのレギュラー・シーズンが終わった。近年まれにみる大混戦を制したのは、シーズン序盤は最下位に沈んでいたアデレード・ユナイテッド。見事な大逆転で10年ぶりのリーグ王者のタイトルを引き寄せた。我らがブリスベン・...
第68回 未帰還
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
絶対的なエースも早36歳。彼への“依存症”脱却が豪州にとっての急務だ(FFA提供)
またしても、英雄は戻らなかった。サッカルーズのエース、ティム・ケーヒルが、移籍絡みでまたもや騒ぎを起こした。
2月16日、彼の突然の上海申花退団が伝えられた。本人も驚くクラブの突然の変心。昨季、公式戦34試合12得点5アシストという数字を...
第68回 開幕
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
週末のこの街のどこかで、ローカル・サッカーの熱い闘いが行われている(筆者撮影)
QLD州のローカル・サッカーのシーズンが幕を開けた。今月からシーズン開催中は、QLD版読者のローカル・サッカーへの関心を促すべく、ローカル・サッカー情報を、機会をとらえて発信していきたい。
初回は、QLD州サッカー・ヒエラルキーの頂点、州1部(...
第67回 愚行
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
熱く激しいWSWサポーター。それでも常軌を逸してしまうのはごく一握りの“愚か者”だけだ(筆者撮影)
本当は、かなり活発に動いた豪州の移籍ウィンドー関連を総括して書きたかった。でも、そうもいかない。またも、サッカーの“周辺”が騒がしくなってきたからだ。
事はサポーターの不祥事が発端で起きた。2月6日のAリーグ第18節のメルボ...