第86回 真摯
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
来季のプレゼンテーションでもまた破顔一笑の梶山を見られるのだろうか(写真提供:Anna Ishiguro)
9月から10月に掛けては、ローカル・フットボール・シーズンの締めの大事な時期。残る公式戦は、各州のトップ・リーグNPLのレギュラー・シーズンの覇者が集う王者決定戦「NPLファイナルズ・シリーズ」、日本の天皇杯に当たる...
第86回 感慨
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
試合後に、いつにもなく渋い表情で茫然自失の態のアンジ・ポスタコグルー豪代表監督(筆者撮影)
8月31日、W杯最終予選の大一番・日豪戦が開催された埼玉スタジアム。そのメディア席から満員の場内を見まわし、ある種の感慨に浸った。
ドイツW杯以降の日豪戦を第三国で行われるもの以外は、全て現地取材することを自らに課してきた。今回もそ...
第85回「稀有」
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
コーチするチームの試合をベンチから鋭い視線を送りながら見守る。将来はGKコーチにとどまらず、チーム全体を指揮する日もやって来るのだろうか(写真=本人提供)
日豪両国のフットボール周辺事象を長年追う中で、現役・引退を問わず、国内最高峰のAリーグ、各州/地域リーグを通算して相当数の日本人選手の活躍を当コラムで切り取ってきた。...
第85回 異色
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
持ち前の運動量とキーパー仕込みの正確なフィードでチームに貢献する(写真提供:Brisbane City FC)
QLD州1部(豪2部相当)のNPL最終盤、上位4チーム進出のファイナル圏争いが熱い。4位から6位までのチームがデッドヒートの4位争いを繰り広げ、残り2戦でライバルを蹴落としての滑り込みを狙うのが、現在6位のブリス...
第85回 異色
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
持ち前の運動量とキーパー仕込みの正確なフィードでチームに貢献する(写真提供:Brisbane City FC)
QLD州1部(豪2部相当)のNPL最終盤、上位4チーム進出のファイナル圏争いが熱い。4位から6位までのチームがデッドヒートの4位争いを繰り広げ、残り2戦でライバルを蹴落としての滑り込みを狙うのが、現在6位のブリス...
第84回 栄冠
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
豪州のローカル・サッカーの未来が論じられている今、FFAカップの舞台で下部リーグのクラブの頑張りが見られることの意味は大きい(筆者撮影)
全豪の732のフットボール・クラブが1つの優勝カップをめぐりしのぎを削る大会も、今年で4回目を迎えた。
7月末から、いよいよAリーグの10クラブが参加するラウンド32が始まり、日本の天皇...
第83回 出世
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
今や豪州を代表する選手へと出世したアーロン・ムーイ。サッカルーズの中盤の仕切りは、彼の双肩に掛かってくる(筆者撮影)
サッカルーズがアジア王者としてコンフェデレーションズ杯に臨んでいる。ロシアでの強敵相手のW杯プレ大会の進捗、当稿執筆時点では初戦のドイツ戦での善戦が分かっているだけだ。その後、カメルーン、チリと対戦が続くが...
第83回 競合
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
Aリーグ拡張への正式参入を発表するロバート・カバルッチ代表(FCブリスベン・シティー公式フェイスブック・ページより転載)
今オフ、豪州フットボール界の枠組みに関しての議論がかまびすしい。実現性はともかく、豪州の広範囲から手が挙がるAリーグ拡張の「2枚の切符」争いと、それに伴っての全豪の下部リーグの有力クラブによる「2部リー...
第82回 再起
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ブリスベン・ロア時代のミッチ・ニコルズ。ここから豪州代表にまで駆け上がったのだが……(Photo: BRFC)
Aリーグ終了間もない豪州フットボール界に驚きのニュースが駆け巡った。ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(WSW)退団直後の元豪州代表MFミッチ・ニコルズ(28)が、5月13日未明、シドニー郊外のナイト・クラブで薬...
第82回 サヨナラ
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu
ファンとの別れを終え、引き上げるトーマス・ブロイシュの目に涙?(筆者撮影)
別れはいつだって寂しい。
ブリスベン・ロアの今季公式戦の最終戦、ACLの蔚山現代戦。本来であれば、この試合はロアの至宝トーマス・ブロイシュの最後の試合のはずだった。しかし、ピッチにファンお目当ての本人の姿は無い。その週の早い段階で足首痛が癒えず...