驚天動地のQLD州選挙
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
1月31日(土)に実施されたQLD州選挙は、2012年3月の前回州選挙で歴史的な地滑り勝利を収めたばかりの自由国民党政権が、一挙に31議席を失って敗北を喫するという、同じく豪州政治史上でも最大級の大逆転選挙となった。
選挙帰趨
QLD州選挙から2週間近くが経過した2月13日、同州の選挙管理委員会が州選挙の最終結果を公表してい...
アボット第1次保守連合政権の内閣改造
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2014年12月19日、財務副大臣ポストを停職中であった自由党のシノディノス上院議員が、同ポストから辞任することを公表。これを受けてアボット首相は21日、第1次保守連合政権の改造内閣の陣容を公表している。
内閣改造の動機
政権党は次期選挙を戦う前に、政府が実力主義で選ばれた精鋭で構成されているとの...
「直接行動」施行法案が上院で可決
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
アボット保守連合政権は選挙公約通り、ギラード労働党政権が施行した炭素税を廃棄したことに続いて、保守連合の地球温暖化対策である「直接行動」政策の施行法案を成立させることにも成功している。
保守連合の「直接行動」政策
2010年2月、アボット率いる野党保守連合が、「直接行動」(Direct Actions...
アボット政府の労使制度改革とヘ
イドン司法委員会
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
10月7日、ブランディス法務大臣が記者会見を開き、労働組合に関するヘイドン司法調査委員会の最終報告書の提出期限を丸1年間延長して、2015年の12月31日とすることを公表している。これまでの提出期限であった今年の12月31日には、中間報告書が公表される予定である。またブランディスは、オリジナル版の「調...
鉱物資源利用税廃棄法案の成立
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
アボット保守連合政府の鉱物資源利用税廃棄法案は、野党労働党とグリーンズの反対はもちろんのこと、上院に8人存在する「その他」議員も、廃棄には厳しい「付帯条件」を付けていたことから、成立のめどが立っていなかったが、9月2日、同法案は、政府の修正案を受け入れた「その他」議員6人の支持を得て、上院で可決され、無事に成立している。...
対テロ対応策の強化と人種差別禁止法の改正問題
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
8月初旬、アボット首相、ビショップ外務大臣(兼自由党副党首)、そしてブランディス法務相が、共同記者会見を開き、テロリスト対応策の強化内容を公表するとともに、物議を醸してきた人種差別禁止法の改正を断念することを、併せて明らかにしている。
対テロ対応策の強化内容
8月初旬、共同記者会見を開いたビショップ外...
7月の重要政治イベント
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
7月には2つの重要政治イベントがあった。安部総理の来豪と炭素税廃棄法案の成立である。今回は両イベントについて簡単に解説する。
大成功裏に終わった安部総理の来豪
安倍総理が豪州を公式訪問している。主要政治日程は7月8日に集中し、同日午前には戦争記念館での献花、続いて連邦議会正面広場での歓迎式典、そして日本の総理としては初めて、連...
注目を浴びるパーマー連合党
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
いよいよ7月1日より新上院の任期がスタートした。6月30日までの旧上院では、野党労働党やグリーンズの反対によって、炭素税廃棄法案やいくつかの予算関連法案など、アボット保守連合政府の各種重要法案の成立のめどが立たなかったが、政府は新上院で重要法案を可決、成立させるべく、期待を寄せている。そこで重要となるのが、ビジネスマンのパ...