保守連合政権の国防白書
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2月25日、ターンブル率いる保守連合政権が、2013年9月に誕生した保守政権としては初の国防白書を公表している。
国防白書の位置づけ
豪州の国防白書や外交白書とは長期的な戦略を論じたものであり、そのため何年に1回しか策定、公表されないものである。実際に、近年の国防白書の歴史を見てみると、83年から96年まで続いたホーク/キー...
ターンブル改造内閣の発足
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2月13日、保守連合のターンブル首相が改造の内容を公表している。18日にはキャンベラのコスグローブ連邦総督公邸で認証式が執り行われ、ターンブル改造保守連合政権が正式に発足した。
改造の背景とタイミング
今回の改造は、第1に、自由党のブリッグス投資・環境整備大臣が、セクハラ絡みのスキャンダルのために閣僚を辞任し、第2に、スリ...
ヘイドン司法委員会の最終報告書
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2015年12月30日、アボット前保守連合政府が発足させたヘイドン司法調査委員会の最終分析・提言報告書が公表されている。同司法委員会は5つの労働組合を主要対象に、労組の運営振り、財政状況、違法行為の有無、労組幹部の行状等を調査するために設置されたものだが、過去21カ月間にわたり委員会は、合計505人もの証人からさまざま...
低落続く労働組合組織率と労働党
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
豪州統計局(ABS)が公表した労使統計によると、2013年8月の時点で17%程度であった労働組合組織率は、昨年の8月の時点では15%にまで低落した。しかも、労組組織率を民間部門だけで見た場合、一昨年8月の時点でも12%に過ぎなかったのが、昨年の8月時点ではわずか11%にまで低落している。ところが労組の労働党への影響力は...
強力労働組合の合併計画
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
豪州で最も好戦的とされる左派系の2大労働組合、すなわち、建設・森林・鉱業・エネルギー組合(CFMEU)と豪州海運組合(MUA)、両労組の合併交渉が佳境に入ったことを明らかにしている。とりあえず合併案は来年2月のMUA全国大会で投票に付され、また最終的には連邦の労使機関である公正労働委員会(FWC)の認可も必要となるが、仮に合併...
ターンブル首相の誕生
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
9月14日(月)午後4時、ターンブル通信大臣が連邦議会内の中庭で突然記者会見を開き、アボット首相に対し党首交代を求めたことを公表した。これを受けて同日午後9時15分に、与党自由党の正副党首を選出する臨時の連邦自由党両院議員総会が開かれたが、党首選挙ではアボットが44票であったのに対し、唯一の挑戦者であったターンブルは54票を獲得...
連邦下院議長の交代劇
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
旅費・交通費に絡むスキャンダルでビショップ連邦下院議長が苦境に陥り、結局、8月2日の夕刻、議長ポストから辞任することを公表している。後任の議長には、VIC州選出自由党議員のスミスが就任した。
ビショップ下院議長のスキャンダル
今回のスキャンダルとは、昨年の11月に発生したもので、ビショップが「公務」でVICのジーロンを訪れた際...
低迷するショーテンへの評価
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2013年10月に野党労働党の党首に就任して以降、今年の初頭に至るまで、相当な高支持率を謳歌してきたショーテンだが、ここ数カ月は評価が大きく低迷している。しかも、今後評価が大きく改善する見込みも小さいと言える。
アボット首相の低人気とQLD州選挙
今年の初頭までのショーテン野党党首は、極めて恵まれた政治環境にいたと言える...