ジョイス副首相の「不倫」
スキャンダルに揺れる連邦政界
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
NZとの二重国籍問題でいったんは連邦下院議員からの辞職を余儀なくされたものの、その後地元のNSW州ニュー・イングランド連邦選挙区で実施された補欠選挙で圧勝し、一応は禊(みそぎ)をすませたかに見えたジョイス国民党党首だが(注:副首相兼インフラストラクチャー・運輸大臣)、今度は自身のスタッフであっ...
ターンブル保守連合政権の中規模改造
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
2017年12月19日、自由党のターンブル首相が記者会見を開き、第2次ターンブル保守連合政権の第2次内閣改造の内容を公表している。20日にはキャンベラの連邦総督公邸で認証式が執り行われ、同日より正式に改造内閣がスタートした。
改造のタイミングと動機
政権党は次期選挙を戦う前に、政府が実力主義で選ばれた精鋭で構成さ...
ゼノフォン上院議員のSA州政界への鞍替え
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
10月6日、ニック・ゼノフォン・チーム(NXT)の代表であるゼノフォンSA州選出連邦上院議員が突然、記者会見を開き、来る選挙結果訴訟裁判所(注:豪州最高裁判所内に設置)の判決如何にかかわらず、連邦上院議員を辞職し、そして来年3月17日に出身州のSA州で実施される州選挙に「SAベスト」なる政党から出馬して、再度...
注目される同性愛者間婚姻の法的認知問題
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
保守政府は現在、同性愛者間婚姻の法的認知問題を巡る任意の郵便投票を実施中である。現時点では、早ければ年内にも法的認知が実現すると見る向きが多い。
アボットの国民/住民投票策
同性愛者間婚姻の法的認知問題は、労働党前政権の時代から連邦政界でも大いに注目されてきたものである。また同問題を巡っては、2年ほど前の20...
二重国籍問題で大揺れの連邦政界
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
二重国籍の問題から、現時点で7人もの連邦政治家の議員資格に疑義が呈されている。その中には、国民党のジョイス副首相といった大物政治家も含まれており、連邦政界は混迷状況に陥っている。
豪州憲法第44条と第45条
豪州連邦憲法の第44条には、連邦上院議員もしくは下院議員として選挙され、または出席することができないケースが幾...
混迷の豪州グリーンズ党
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
保守政府のゴンスキー教育政策をめぐり、豪州グリーンズ党内が大きく紛糾している。その結果、同党のディー・ナターレ党首は、紛糾の原因を作ったとして、当面の間、同党のNSW州選出連邦上院議員であるリアノン女史を、グリーンズ党連邦議員総会に出席させないことを決定している。更に2人の同党幹部議員が立て続けに二重国籍問題で議員を辞職するな...
注目される先住民問題
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
5月24日から3日間にわたり、先住民の聖地であるウルルにおいて、先住民代議員250人による憲法会議が開催され、先住民の憲法内での認知に関する問題、他のオプション等が討議されている。また5月から6月にかけては、1967年豪州連邦憲法改正50周年記念や、92年最高裁判所マボ判決25周年記念、そして97年「略奪された子どもたち/世代」...
来年度連邦予算案の特徴
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー 松本直樹
5月9日、2015年の9月に連邦首相の座に就いたターンブル率いる自由党・国民党保守連合政権が、同政権としては2回目、そして昨年7月の連邦選挙で再選されて以降では初の来年度連邦予算案を公表している。
17年連邦予算案の概要
ターンブル保守政府は今次予算案策定の原則として、「公平さ」(Fairness)、「保障」(Se...
豪印2国間自由貿易協定交渉の現状
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
4月中旬にターンブル首相が、高等教育関係者等を引き連れてインドを公式訪問し、3日間にわたり滞在している。モディ・インド首相との会談では、①豪印2国間自由貿易協定(FTA)交渉、②豪州資源・エネルギーの対印輸出問題、③インド人学生の豪州留学、などが主要アジェンダとなった模様である。またターンブルは、上記②に関連して、Q...
野党労働党の大勝利に終わったWA州選挙
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本直樹
3月11日に実施されたWA州選挙は、予想通りにマクゴーワン率いる野党労働党が勝利を収めたものの、勝利の規模はあらゆる予測を上回るものであった。今次WA州選挙での労働党の勝利により、連邦政府は保守連合であるものの、全国の8政府で保守系であるのは(注:全国6州政府とACTとNT政府)、NSW州とTAS州のみとなった...