出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の伍拾壱
古都・奈良の名産「柿の葉寿司」
奈良の名産の1つに「柿」があります。奈良の柿は、標高100メートルから400メートルの山間で育てられ、年間平均気温が14~15度。水はけの良い傾斜、柿の生育に最適の条件の風土の下、大事に栽培されています。
実は、奈良県五條市に妻の叔父が営む柿樹園があり、幾度か訪れる...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の伍拾
京都のブランド産品「白子タケノコ」
京都は食の上でも魅力のある街で、立ち寄る理由はたくさんありますが、京タケノコ(平成元年、京のブランド産品に指定)も魅力の食材の1つです。オーストラリアでタケノコ栽培に関わる機会があった際、長岡京市のJA京都中央、道尾さんという方と知り合いになりました。その縁から、著...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾九
熊本県有明海の熊本海苔
世界の日本料理として、世界に広がった「すし」。その中でも独自の進化を遂げ、独り立ちした「すしロール」、そんな海苔巻きに欠かせないのが「海苔」です。
日本料理における海苔の歴史は古く、701年に制定された大宝律令では国の税金を納める品目の1つに海苔が選定されたそうです。私が幼...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾八
「枕崎」のかつおと「かつおラーメン」
日本最南端の駅、枕崎。その街には日本の食文化がたくさん詰まっていました。前回、お話したかつお、鰹節などの海の幸。温暖な気候と自然の中で育つ農作物、「薩摩」の名が定着して知られるきっかけにもなっているサツマ(薩摩)イモ、そして薩摩で育ったイモと水で使られた「薩摩焼...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾七
鹿児島県「枕崎」のユニークな食文化
日本最南端のJRの基点駅「枕崎」にはユニークな食文化ありますが、ご存知でしょうか? 鹿児島中央駅から、砂むし温泉で有名な「指宿」を経過して2時間40分ほど、車窓から見えた海岸沿いの景色は絶景で、台風のシーズンの荒れた海が想像できませんでした。初めて訪れた「枕崎」。...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾六
カルガモ農法の「古野農園」を訪問
2008年に発行された著書『Essentially Japanese, Cooking & Cuisin』の制作に際してのエピソードを前回よりお届けしております。同書の構成にあたって、紹介したい日本の郷土料理、食材、調味料、酒などたくさんありましたが、限ら...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾伍
地方ごとに異なる多様な食文化
初期の海外での日本料理といえば、「スキヤキ」「てんぷら」でした。しかし、近年、世界の食の言葉として、「すし」「さしみ」という新しいトレンドへの認知が進み、更には「会席/懐石料理」のスタイルが西洋料理へも影響を及ぼすと共に、日本料理が幅広く取り上げられるようになりました。...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾四
日本料理の奥深さを伝える「庖丁式」
日本では太陽、月、山、川、岩、生き物などあらゆるものに神が存在するとされています。風、雷、火や火山など自然界の力を起こす神などをはじめ「八百万の神」が万物に宿っているとされ、私の親の家や店にも、かまど(台所)の神様として荒神さまが祀られていました。自然と手を合わせ...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾参
日本食文化体験の弾丸ツアー
海外への自由な渡航が難しくなって1年以上が経ちました。未だ完全な解決策が打ち出されていない中、私の料理クラスに参加する人たちのほとんどは、日本を訪れたくてうずうずしていらっしゃいます。コロナ禍前までは、日本への渡航は航空運賃も安定しており、更には英語での案内も増えたため宿...
出倉秀男の日本料理と歩んだ豪州滞在記
~オーストラリアでの日本食の変遷を辿る~
其の四拾弐
ノルウェーのイベントで日本食を披露
2002年、ノルウェーのスタヴァンゲルで毎年7月に開催されている食の祭典「Gladmat」に招待されました。「Gladmat」への機会を作ってくれたのが、スタヴァンゲル出身の青年、ナドルフ君。彼はマンリーにあるインターナショナル・ツーリズム・ カレッジでホスピタリ...