痔・痔瘻(じろう)の予防改善

    第45回 痔・痔瘻(じろう)の予防改善 「痔」は私たち人間にとって身近な病ですが、犬猫などの動物が痔になったという話はあまり聞きません。 人間を始め哺乳(ほにゅう)類など背骨を持った動物は「脊椎動物」と呼ばれます。これらの祖先は原始的な魚類の形態をしており、水中では浮力によって内臓が背骨から吊り下がるような形で浮いていました。この体性は、地上に上陸して両性類~爬虫(はちゅう)類~哺乳類へ進化...

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    顔面神経麻痺・痙攣

    第44回 顔面神経麻痺(まひ)・痙攣(けいれん) 人の体がなぜ治癒するのかについて考えてみましょう。体には筋肉や内臓系のような可視的構造の他に、自律神経、ホルモン、免疫系の身体機能を維持するホメオスタシスが存在します。そして、その両者のバランスを取るために、大脳などの精神神経機能があります。一方、外界には温湿度などの物理化学的要因、ウイルスなどの生物的環境要因があります。 これらの要因は常に...

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    睡眠障害の改善

    第43回 睡眠障害の改善 人は80年間生きると仮定すれば、その3分の1の27年程を睡眠に費やす計算になります。また、人間以外でも高等哺乳類は睡眠中に夢を見ると言われ、昆虫も一定時間眠りの状態になることが知られています。 これほど多くの時間を必要とする睡眠とは、どのような状態のことを指すのでしょうか。この睡眠状態の定義はなかなか難しく、例えば眠りの反対の「意識」を考えると、覚醒している時は明ら...

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    神経性の排尿困難・頻尿症

    第42回 神経性の排尿困難・頻尿症 日本やオーストラリアをはじめ先進諸国は21世紀に入り、既に超高齢化社会に突入しています。平均寿命も80歳を超えるようになりました。しかし、この平均寿命に比べて健康的に生きる目安となる「健康寿命」は5~12年もの開きがあり、その間は何らかの成人病や老化と向き合って生きていかなければならないとされます。 直立2足歩行となった人類は、進化の中で知性を獲得した代償...

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    口内炎・唇の荒れ

    第41回 口内炎・唇の荒れ この地球上には、大きく植物と動物が存在します。そして、これらの生命は約38億年前の原始的な単細胞生物から進化してきました。歴史的な存在である人間でも、進化の過程を見ていくと一見複雑に思えるような病でも解明できてしまうことが多いのです。植物に顔はありませんが、顔のない動物というのは存在しません。つまり、顔に動物機能が集約されていると言って良いでしょう。顔には目、耳、...

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    皮膚のかゆみ(アトピー性皮膚炎)

    第40回 皮膚のかゆみ(アトピー性皮膚炎) 皮膚は外界からのさまざまな侵害刺激(細菌ウイルス・紫外線など)を遮断し、生命活動を安定させる役目があります。その表面積は成人で約1.5~1.8平方メートルといわれ、人体中では最大の臓器の1つです。皮膚の構造は大きく3層に分かれており、最外層はバリアーの役目をする表皮。その下に、コラーゲンやヒアルロン酸など繊維性結合組織からなり表皮をのり付けする真皮...

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    下部脊柱痛の改善

    第39回 下部脊柱痛の改善 人類は種として、脊椎動物門という分類に属しています。これには犬、猫、猿などの哺乳類や蛇などの爬虫類、カエルなどの両生類、そして魚類も含まれる大きなカテゴリーです。 この動物群に見られる特徴は、胴体に脊柱という骨を持ち、それが体の支えになっている点です。これまでの研究では、脊椎動物の出現は比較的新しいと言われていたのですが、最近ではゴカイやミミズなどの環形動物から脊...

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    顔面の痛み(三叉神経痛)の改善

    第38回 顔面の痛み(三叉(さんさ)神経痛)の改善 古来「明眸皓歯(めいぼうこうし)」といわれるように、顔色が明るくしっかりとした印象は、身心ともに健康な証であるとされてきました。また人類が文化的に複雑なコミュニケーションを行うようになったのは、約300から500万年前とされています。その頃の言語は未発達だったため、身ぶり手ぶり、そして顔の表情で意思を伝達をする非言語的コミュニケーションで意...

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    下肢関節痛の改善

    第37回 下肢関節痛の改善 病気から回復することを「治る」「癒える」と言います。この治という漢字は「水をおさめる」という意味を持っており、そこから体を治すことになりました。癒は元は「瘉」と書かれ、病が去ってなくなることを指し、心は感情心理を示しています。 このように、健康になるということにはさまざまな意味があり、現代ではそれはおおむね3つのレベルから考えるべきもののように思います。 第1は体...

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    月経困難・子宮内膜症の改善

    第36回 月経困難・子宮内膜症の改善 現在の産婦人科は、手術手法や検査機器の発達によって必ずしも母体に危険の及ぶものではなくなりました。しかし、ひと昔前まで、出産は、母子双方に危険を伴うものであり、乳幼児の死亡率もたいへん高かったのです。また、人生の最初の時期は特に重要であるという考えもありました。そのため、東洋の医学書では、小児や婦人の生理学を先頭に置いたり、また項目を大きくしたりして知見...

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