第45回 痔・痔瘻(じろう)の予防改善
「痔」は私たち人間にとって身近な病ですが、犬猫などの動物が痔になったという話はあまり聞きません。
人間を始め哺乳(ほにゅう)類など背骨を持った動物は「脊椎動物」と呼ばれます。これらの祖先は原始的な魚類の形態をしており、水中では浮力によって内臓が背骨から吊り下がるような形で浮いていました。この体性は、地上に上陸して両性類~爬虫(はちゅう)類~哺乳類へ進化...
第42回 神経性の排尿困難・頻尿症
日本やオーストラリアをはじめ先進諸国は21世紀に入り、既に超高齢化社会に突入しています。平均寿命も80歳を超えるようになりました。しかし、この平均寿命に比べて健康的に生きる目安となる「健康寿命」は5~12年もの開きがあり、その間は何らかの成人病や老化と向き合って生きていかなければならないとされます。
直立2足歩行となった人類は、進化の中で知性を獲得した代償...
第40回 皮膚のかゆみ(アトピー性皮膚炎)
皮膚は外界からのさまざまな侵害刺激(細菌ウイルス・紫外線など)を遮断し、生命活動を安定させる役目があります。その表面積は成人で約1.5~1.8平方メートルといわれ、人体中では最大の臓器の1つです。皮膚の構造は大きく3層に分かれており、最外層はバリアーの役目をする表皮。その下に、コラーゲンやヒアルロン酸など繊維性結合組織からなり表皮をのり付けする真皮...
第38回 顔面の痛み(三叉(さんさ)神経痛)の改善
古来「明眸皓歯(めいぼうこうし)」といわれるように、顔色が明るくしっかりとした印象は、身心ともに健康な証であるとされてきました。また人類が文化的に複雑なコミュニケーションを行うようになったのは、約300から500万年前とされています。その頃の言語は未発達だったため、身ぶり手ぶり、そして顔の表情で意思を伝達をする非言語的コミュニケーションで意...
第36回 月経困難・子宮内膜症の改善
現在の産婦人科は、手術手法や検査機器の発達によって必ずしも母体に危険の及ぶものではなくなりました。しかし、ひと昔前まで、出産は、母子双方に危険を伴うものであり、乳幼児の死亡率もたいへん高かったのです。また、人生の最初の時期は特に重要であるという考えもありました。そのため、東洋の医学書では、小児や婦人の生理学を先頭に置いたり、また項目を大きくしたりして知見...