ロビンズ島の牛群の海渡り ©Robbins Island Wagyu提供
タスマニア再発見
No.73 グリム岬(その3) 和牛の島
文=千々岩健一郎
旅行の楽しみの1つは食べ物である。グルメの島タスマニアには魚介類、乳製品、野菜など美味しい素材が多数あるが、牛肉もその1つ。ホバート・ロンセストンの人気レストランのステーキ・メニューを見てみると、ケープグリム産の表示が多数見つかる。通常でも品質の...
ウールノースの看板
タスマニア再発見
No.72 グリム岬(その2)ウールノース
文=千々岩健一郎
タスマニアの北西端の町スミストンから215号線の一本道を西に約25キロ走ったところに、「Van Diemen’s Land Co. Woolnorth」と書かれた古い木の大きな看板がある。設立当時の古びた牧舎のあるグリム岬まではさらにここから同じぐらいの距離を走らなければならない。
途中は人家もな...
左に測候所の鉄塔の見えるグリム岬周辺
タスマニア再発見
No.71 グリム岬(その1)地球大気の観測所
文=千々岩健一郎
1798年12月7日、英国の海洋探検家マシュー・フリンダースの乗る小型帆船ノーフォーク号は海峡の西の端に到達し、その岬の先に海洋が広がり、南西の風に乗って巨大なうねりが吹き寄せて来るのに出会った。フリンダースは、タスマニアがバス海峡を挟んでオーストラリア大陸と分断された島であ...
ワインの名産地として知られるタイマー・バレー
タスマニア再発見
No.70 ロンセストン(その3) タイマー・バレー
文=千々岩健一郎
タイマー・リバーはロンセストンのノース・エスクとサウス・エスクという2つの川の合流点を出発点とし、北のバス海峡に向けて流れていく、長さ65キロの大河です。この川の堆積土壌で形成された河岸のなだらかな丘陵地の間を、広い川幅を持ちゆるやかに曲がりくねって流れていくそ...