タスマニア再発見
No.83 ディップの滝とビッグ・ツリー
文=千々岩健一郎
このコラムでは例年7月、題材として北西部地域を取り上げることが多かった。冬のタスマニアは低温と同時に雨も多く、旅行にあまり適していないのはご承知の通り。今回のテーマも北西部の人気の観光スポットだが、ここは冬場こそ見ごたえのある場所である。「Dip River Forest Reserve」が今回の訪問場所の正式名称だ。北...
「ホーイ岬トラック」からの絶景
タスマニア再発見
No.79 改修工事完了「ホーイ岬トラック」
文=千々岩健一郎
今回は、タスマン半島国立公園の断崖の上を歩くホーイ岬トラックをご紹介します。現在、タスマニア州の国立公園局が中心になって進めている、スリー・ケープス・トラック・プロジェクトの一部分を構成するトラックで、その初期段階として最近その改修工事が完了しました。
スリー・ケープス・トラックとは...
釣鐘状の花が垂れ下がって咲く、色鮮やかな「クリスマスベル」
タスマニア再発見
No.78 野生のユリ「クリスマスベル」
文=千々岩健一郎
先月のワラタに続いて、今回もタスマニアの季節のワイルド・フラワーを紹介します。ワラタほど目立つ存在ではありませんが、オレンジのあでやかな色合いを持ったユリの花「クリスマスベル」は、図鑑の表紙にも登場する夏を代表する花です。同属の近似種がほかの州にもあるようです...
タスマニアを代表する花「タスマニア・ワラタ」
タスマニア再発見
No.77 深紅の女王「ワラタ」
文=千々岩健一郎
スケールの大きな西オーストラリアのワイルド・フラワーに対抗するつもりはないが、タスマニアにもユニークで素晴らしい野生の花々が多数ある。その中で、タスマニアを代表する花といえば、ワラタであろう。正式には、「タスマニア・ワラタ」。11月の終わりから12月にかけて標高の高い国立公園(標高...
かつて水力発電公社の宿泊施設として建てられた「ロッジ」(タラリア・エステート提供)
タスマニア再発見
No.75 水力発電村「タラリア」
文=千々岩健一郎
2014年10月、タスマニアの州の事業としての水力発電の歴史は100周年を迎えた。1914年の10月に州政府は民間の会社を買収して水力発電を州の事業として行うことを決定し、以降、州の各地でダムや運河、発電所の建設が推進されて、現在の消費電力の...
マウント・ネルソンの頂上に位置する信号場跡
タスマニア再発見
No.74 マウント・ネルソン 信号場跡
文=千々岩健一郎
州都ホバートの山の手の住宅地サンディ・ベイ。朝日のあたる展望の良い高台では、いまだに新しい家の建築が進んでいる。住宅地の上部、この港を見下ろす小高い丘がマウント・ネルソン、標高340メートル。入植直後の1811年にこの頂上部分に信号場が造られた。眼下のダーウエント・リバーの河...