タスマニア再発見
No. 131 森歩きの楽しみ③ 背高ユーカリ
文=千々岩健一郎
先月号で取り上げたユーカリの森には大きく2つのタイプがある。乾いた森と湿ったユーカリの森だ。
湿ったユーカリの森は、以前取り上げたレインフォレストと同じような日当たりの悪い湿った環境にできる。レインフォレストが山火事によって焼失してしまうと、その後に出てくるのはユーカリだ。そしてユーカリが成長して森ができると...
タスマニア再発見
No. 130 森歩きの楽しみ② ユーカリの森
文=千々岩健一郎
森歩きの楽しみの2回目はユーカリ。ユーカリはオーストラリアでは最も一般的に見られる樹木で、種類も多く、日当たりと水はけの良い場所であればどこにでも存在する。暗く湿ったレインフォレストとは対照的な、ユーカリの森歩きは気分も明るく歌でも口ずさみながらする、そんな環境の場所だ。
そのような森では、花が咲いて蜜ができ...
タスマニア再発見
No. 129 森歩きの楽しみ① レインフォレスト
文=千々岩健一郎
タスマニアの自然探索の楽しみの1つは森歩き。タスマニアには大きくは3つのスタイルの森が存在しているが、中でも最も特徴的なのはレインフォレスト(冷温帯降雨林)だろう。
降雨林でよく知られているのは熱帯性のものだが、タスマニアに存在するのは冷温帯にある降雨林。熱帯性に比べると樹種が少なくシンプルで分かりやすい...
タスマニア再発見
No.128 見に行こう! 黄葉のファガス
文=千々岩健一郎
タスマニアには四季があります。そして今の季節は秋、黄葉もあります。
俗に「南極ブナ」と呼ばれるファガス(Nothofagus gunnii)は、オーストラリアで唯一の固有の落葉樹です。桜やニレなど市街地に植えられている落葉樹は、全て海外から持ち込まれた外来のもの。このファガスだけが元々、タスマニアに存在する唯一の...
タスマニア再発見
No.127 ブッシー・パークのホップ・フィールド
文=千々岩健一郎
4月のダーウェント・バレーは黄葉の季節。それは河岸に広がる柳とこのエリア特有のポプラの黄葉が目立つ地域だからだ。ポプラは元々、ビールの原料となるホップのプランテーションを守るために植えられた物のようだ。タスマニアでこの特徴あるホップ・フィールドが見られるのは、北部のスコッツデールとダーウェント・バレーのブ...
タスマニア再発見
No.126 人気上昇中のコール・リバー・バレー
文=千々岩健一郎
前回取り上げたロス村と並びホバート郊外のジョージア様式の町「ジョージアン・ビレッジ」として知られているのがリッチモンドだ。ロス村にも古い橋があったが、このリッチモンドには1823年に造られたという豪州最古の石橋があって人びとからの人気がある。
リッチモンドを中心に、ホバート郊外ケンブリッジから31号線のハイ...
タスマニア再発見
No.125 ロス村の「Ross Village Bakery」
文=千々岩健一郎
今まで取り上げていなかったが、ホバートから少し離れたロスという村に、日本人にはよく知られたパン屋さんがある。映画『魔女の宅急便』のモデルになったという「ロス・ベーカリー・イン(Ross Bakery Inn)」だ。ロスはちょうどホバートとロンセストンの間、ヘリテージ街道の宿場村にあり、同店は...
タスマニア再発見
No.124 ウェリントン山の「Lost Freight Cafe」
文=千々岩健一郎
マウント・ウェリントンはホバート市後方にそびえる標高1,270メートルの山で、全体がウェリントン・パークとして保全され、まるでタスマニアの原生の自然を凝縮したような場所である。頂上まで車で行けるので訪問するツーリストも多いが、12月から1月にかけてのこの季節は、さまざまな野生の花々が見ら...
タスマニア再発見
No.123 「黒い森」ケーキのDaci & Daci Bakers
文=千々岩健一郎
タスマニアの洋菓子屋さん、パティシエールならどこをお薦めするか? パン屋さんならば幾つかすぐに思い浮かぶけれど、ケーキの店はなかなか少ない。そんな中でのお薦めは、ホバートのウォーターフロント、マリー通りにある「Daci & Daci Bakers」だろう。州議事堂の向...
タスマニア再発見
No.122 最南端のすしレストラン「Masaaki’s」
文=千々岩健一郎
5年前のヒューオン・バレーのコラムでも紹介したが、改めてタスマニアの食のお薦めスポットとして、「Masaaki’s Sushi」(マサアキズ・スシ)を取り上げよう。このすしレストランは、ホバートから南に向かう6号線のハイウェーを1時間ほど下ったジーベストンという、人口が2,000人に満たない小さな...