第60回
外来種の駆除と在来種の保全
オーストラリアに入国する際、空港での検疫がとても厳しいことは皆さんも経験しているはずです。オーストラリア固有の動物や植物を、害獣や害虫から守るために必要なことなのですが、既に国内にすみ着いてしまっている外来種はどうすべきでしょうか。
イギリスによる植民地支配が本格化した200年前から、家畜となる豚やヤギ、ペットの猫、狩猟用のキツネやウサギ、荷馬車や農耕のた...
第57回
オニアジサシ最年長記録
秋も本番となり気温がぐんと下がり、動物たちがあまり活発に動き回らなくなると、保護され「Currumbin Wildlife Hospital」で治療を受ける野生動物の数も減ってきます。それにもかかわらず、病院の水鳥専用プールには、ペリカン2羽、黒鳥2羽、ヘラサギ2羽、カルガモ1羽、そしてミズナギドリ4羽がリハビリのため共生しています。異なる種の動物を同じケージ...
第52回
コアラはオーストラリアの絶滅危惧種
2017年にカランビン・ワイルドライフ病院で治療を受けた野生動物の数は、9,000を超えました。コアラにおいては、5年前に私が働き始めた当初は年間200頭ほどの症例数だったのが年々増加し、17年には500頭に上りました。
治療を受けたコアラの保護理由は、6割がクラミジア感染症などの病気、2割が車との接触事故や犬に噛まれるなどのけがが要因でした...